パルデア地方に入り浸るテンクーコングです。完全にそのせいで執筆が遅れました
第7部初となる今回は比翼英雄が2体も錬成されることに。
第3部最後の登場にして闘技場から本格的に安価重装を駆逐する切っ掛けとなったエフリオ、そして総選挙以外では4部初錬成となる最初から微妙な性能であまり日の目を見なかったマルエリの2体が対象。
そして残りは環境を制圧したクロニエ、長い間すり抜け枠として忌み嫌われていたヒューベルト、武器が弱く空気気味だったンンと数は少ないが錬成の影響がありそうな面々。
果たして今回の当たりは...?
武器の解説欄では
青で新規に付与された効果を、
緑で錬成前から強化された効果を、
黄緑で特殊錬成の効果を
赤で錬成前から弱体化した効果を書いていく。
また考察は基本的に飛空城を中心とした視点で、記載しない限りは闘技場、決闘視点でない点は留意。
通常錬成枠
ンン(大人しい子供)
神託のブレス |
HP+3 攻撃+3 戦闘開始時、自身のHPが50%以上の時、または、 ターン開始時、周囲2マス以内に味方がいる時、 自分から攻撃した時、または |
・HP条件orバフ状態で攻めるor2マス条件を満たせば全ステ+8
・HP条件orバフ状態で追撃不可
・2マス条件で相互守魔バフ&奥義加速付与
・人の可能性を!・承(味方バフ利用強化増幅)
追撃不可が付いているだけで特に見所がないような武器を抱え続けていたので案の定武器錬成で大量の効果追加がなされた。
相互守魔バフを撒きながら奥義加速を撒くというロリマム系お馴染みのサポート兼攻撃向けな効果を盛り込みつつ、特殊効果を積んだ事でワンランク上のサポート力を得た。奥義加速は本人も呼吸聖印を付けるスペースがないので非常にありがたい。
暗闘を撒くエンブラが直前に登場したことで付与スキルの価値が急上昇しており、バフも相まって純粋なサポーターとして有用。歩行の見切り追撃もセットなら見切りと奥義加速をセットで撒くという芸当も可能。
肝心の本体の性能は伝承ロイ以来二例目となる味方のバフ利用で数値を上げる効果を得たことから凪で無効化されない強化増幅を用いた数値で勝負するタイプの受けに。
自分で守魔バフを撒くため守魔バフは保証されているが攻速バフは味方から貰う必要があるのでその点は要注意。
ナーガが攻速バフを撒いてくれる上に紋章バフまで与えてくれるため組めば非常に頼もしい味方となる。都合よく同出典なためリミテッドではこの2人で放り込めば雑に処理出来るだろう。
他の候補はやはり雑にバフと強化増幅を付けてくれる伝承エリウッドと組むと良いか。
とは言え言い換えると追撃不可と数値を上げるだけの武器でダメージカットの類が一切ないのは気になるところ。特に防壁を搭載すると暗闘を受けた時にダメージカットを付ける手段が速さの紫煙の回避付与ぐらいしかなくなってしまうのは痛い。
基本的に数値以外の要素で殴ってくるアタッカーには脆さが露呈してしまうので何かしらの対策は施したい。
また奥義加速を付与するサポーターとして見た場合でも踊りも兼ねる闇ニニアンが居るのはネック。
こちらを採用する場合はぶちかましでアタッカーを送り込めたり複数の味方に奥義加速付与が可能な点で勝る反面、攻撃役としての参加はほぼ見込めないので完全な置き物になりかねない。精々救援でとどめを刺す程度か。
採用する利点自体は十分あるが単に受けを前に出したり汎用性を求めるとあちらの存在が気になるのでちゃんとンンを使うメリットをはっきりと打ち出した上で使いたい。
なんと「偶像の天楼」で持ち帰れる一人になったためこの機会に吟味して持ち帰ってみるのも面白い。
丁度ハロウィン竜のスキルが確保できるのはコスト的にも非常にありがたい。
なおこの錬成が来たことで本人がデフォルトで持ってきた歩行の呼吸は完全に腐り果てたがそもそも機能していなかったので全く問題ない。
サンプル
ヒューベルト(冷酷陰険従者)
参謀役の書 |
戦闘開始時、敵のHPが75%以上の時、または、 応援、移動系補助を使用した時、 戦闘開始時、自身のHPが25%以上なら、 |
・HP条件を満たし、敵HP条件を満たすorデバフを与えてれば全ステ+8
・絶対追撃
・攻守魔大共謀(移動補助対応)&弱点露呈付与
一般男子生徒不遇伝説の始まりとも言える最悪のすり抜けキャラとして君臨していた彼も遂に錬成で専用神器を獲得。
名前の通りいかにもな共謀武器で、応援だけでなく移動補助でも発動可能な共謀と言うところ。
注目すべきは「弱点露呈」
これまでトキが空転のついでで付与していた地味に痛い原因にもなっていた状態異常で、特にこれと2回攻撃キャラを組み合わせた際のダメージがかなり馬鹿に出来ない物となる。
ここから導き出せる有用な使い方としてはオガをぶちかましてキャンセルと弱点露呈付与で戦いやすくさせる事。
一斉突撃のせいで一直線にしか大きく動けないのも相まって縦軸に与えるこの効果は凄まじく相性が良い。エーデルガルトの従者と言うのは伊達じゃなかった。
一方で本人の性能その物は魔器と大差がない。
弱点露呈が付与されていればまあまあ火力が出るため魔器を持つよりは良いが、自分で火力を出すためにそれなりに手間が掛かる時点で本人中心に戦わせる使い方はあまり現実的とは言えない。
弱点露呈も実際悪くはないが他に入れたいサポーターが多いことや、そのサポーター達の多くがヒューベルトよりも優れた戦闘性能を持っているため採用枠的にもかなり難しい。やってる事は悪くないのでこの二つの付与効果をいかに噛み合わせるかが鍵となる。
サンプル
エフラム(比翼の王子と皇子)
レギンレイヴ |
HP+3 重装、騎馬特効 攻撃+3 戦闘開始時、攻撃が敵より1以上高い時、または、 戦闘中、攻撃が敵より1以上高い時、または、 【有利な状態】を受けている時、 偶数ターン開始時、 戦闘開始時、自身のHPが25%以上なら、 |
・重装、騎馬特効
・錬成風神弓(移動力低下効果を持つ地形無視)効果
・HP条件を満たし、バフ状態or攻撃比較で勝てば全ステ+8
・バフ状態or剛剣条件で絶対追撃
・バフ状態で追撃不可
・バフ状態で近影
・迅雷風烈・偶数
現在に至るまで唯一の恒常比翼で、それに伴い錬成順も後回しにされるのかと思われていたが比翼英雄な事が優先されたためまさかまさかの前倒し錬成となった。
その内容についてだがまずなんと実に4年ぶりにもなる錬成風神弓のような平地移動効果を思い出したかのように搭載。
更に比翼スキルと補完するかのように迅雷風烈・偶数を、そして歩行としては闇ディミトリに搭載された程度で未だ珍しい近影を内蔵。総じて歩行でありながら実態は地形に左右されない槍騎馬もどきである。
またエフラムにしては珍しく合計全ステ+8のステータス補正を得られたため全エフラム中最速のエフラムに。
絶対追撃に加え追撃不可が付いたため受け運用をさせるのにもかなり強化された。速さを盛って絶対追撃×追撃不可を押し付ければやってる事は伝承マルスとそう変わりない。攻守両面で戦えるため激突の効果その物や弱化無効をかなり上手く扱いやすい。
他にも絶対追撃条件の緩和、追加された条件含めバフ状態が掛かりやすく武器条件がかなり満たしやすくなっている。
と、確かに使いやすくなるように強化されたが内容の半分以上が移動関連に持っていかれているのはかなり勿体ない。
特にデフォルトスキルに剛剣が付いているせいで奥義加速を貰えなかったのは痛手。
他にもエフラムシリーズの新たな特徴になっていた腕輪の回復効果も下級モチーフ故か内蔵されておらず、ダメージカットがある訳でもない。クリスマスのような2回攻撃も残念ながら生えてこなかった。
速さを盛れば最高で70近くまで上がるものの、速さ勝負で勝てないと見切られる総選挙セリス対面で安定しない事や受け槍としては総選挙ディミトリや炎祭リンなどのライバルも多い。攻める分にも当然他の槍騎馬が気になる。
それでも中速以上の絶対追撃&追撃不可は見切りで対処されにくく、あらゆる状況にそつなく対応しやすいため見た目よりはかなりスペックが高いが、これまでのエフラム達の錬成に比べると良くも悪くも無難なところに落ち着いてしまっている。
またいずれの効果もバフ状態で満たせるためそこまで深くは影響しないだろうが、絶対追撃に必要な攻撃条件とステ+4に必要な攻撃条件はそれぞれ異なっており(ステ+4の方は戦闘外のステ比較で満たす必要がある)片方の効果が発動しないという状況もあり得なくはないため要注意。
余談だが注意書きが無駄に多く含まれた影響でFEHにおける武器説明文最長記録を更新してしまった。なぜ有利な状態の説明文を2回も書いたのか
サンプル
超英雄錬成枠
マルス(比翼の王族姉弟)
タングリスニ |
飛行特効 速さ+3 戦闘開始時、自身のHPが50%以上の時、または、 周囲3マス以内に味方がいる時、 |
・HP条件orバフ状態で3マス条件を満たせば全ステ+8
・奥義加速
・速さの先制
・2距離に対し攻守両対応攻め立て
登場当初こそにわかに防衛役として使われた程度で、シーズン限定とはいえどいつでも強化増幅可能な伝承エリウッドの存在やたった一度きりのボタンなのに凪で無効化される点からあまりにも弱すぎる比翼英雄として度々名が挙がる不遇な存在だったが、武器錬成により低い耐久をカバーする先制効果と両対応攻め立てを得た事で比較的高い攻速のみを活かしつつ、盾壁隊形が使えない2距離重装の弱点を補えるようになった。
元々武器に奥義加速効果があった(正確には受け時にも発動するように強化されているが待ち伏せ型なのでほぼ関係ない)ためこの先制効果と合わせて追撃で炎の紋章を叩き込めるようになり、一発目に軽減してくる敵相手にもメタを張れるようになった。
書かれてる事だけみれば遠間役として最高峰の性能と言っても差し支えない物ではあるが、その直前に護られ不可を付与するエンブラが実装されてしまっているというのが最大の不運。わかりやすく言うと錬成された時期が遅すぎた。
折角敵の攻撃を食らわず戦える護り手でもあるのにその護り手自体を封殺されてしまうというのはあまりにも痛い。
結果として光闇シーズンにおいては忍カミラや総選挙ベレスなどの待ち伏せ勢を使うのと大差がない状態になってしまっている。むしろ素の重装な分ただただ使い勝手が悪い。
しかし上手く護られ不可を交わせたときはその高い性能を活かせるし、また天理やエリミーヌでを封じられる混沌においてはその強さを遺憾なく発揮可能。
神階補正で耐久を盛ることが出来ない混沌においてその耐久を使わず戦える護り手は貴重であり、とにかくと不動クロルフさえどうにかなればものすごく強いキャラである。
見切り追撃状態になれるBが慧眼隊形しかないため攻め時に見切り追撃を得られる手段に乏しいのは地味ながら響く可能性がある弱点ともいえる。慧眼隊形4で改善されるのを期待しよう。
サンプル
聖杯錬成枠
クロニエ(煌めく残虐の刃)
アサメイの短剣 |
魔防+3 自分から攻撃した時、または 敵から攻撃された時、かつ 【暗器(7)】効果 自分から攻撃した時、または 自分から攻撃した時、かつ |
・敵HPが削れていれば待ち伏せ
・攻めるor敵HPが削れていて孤軍状態なら攻速+10
・攻めれば敵と周囲にペイン&弱点露呈付与
当時の風花雪月キャラで唯一真っ当に強かったキャラで、先月のヘクリリが実装されて以降は安定して待ち伏せ状態に入れる事から配布なのに環境入りする程一世風靡したキャラ。強い配布の走りとも言える存在。
錬成によって元々多く搭載されていた死の吐息を蛇毒と組み合わせつつ内蔵してくれたのは嬉しい。なんと言っても空いた枠で不治の幻煙を付けられるため一度スリップダメージを与えたらそのまま回復させずに受けられるのが偉い。
そこに加えて弱点露呈も付与するため一度削ってから待ち伏せでのワンパン力に磨きがかかった。環境的にも光シーズンでは単純な受けを運用しにくくなった事から待ち伏せは再び脚光を浴びており、その活躍に期待が持てるだろう。
と、言いたいところだが実は大きい欠陥をいくつも抱えているため活躍は難しいと言わざるを得ない。
まず追加の攻速バフは密集する可能性もまあまああるのにも関わらず使いづらい孤軍効果になっている事。待ち伏せなので他の受けキャラに比べたらかなり厳しいという訳ではないものの、隣接したら即アウトと言うのは立ち回り上面倒なのには違いない。
また、スリップダメージと付与効果が攻め時しか付かないため予め攻撃するのが最低条件になってしまっているのは非常に面倒。当然反撃不可なんて物は持ち合わせてないため護り手が居ると攻撃を与えにくくむしろ刈り取られる危険性もある。
そして一番使いたいだろう光シーズンはスリップダメージ無効のメディウスが居るというのが最大の障壁。
1ターン目に攻めれば対応自体は出来るが、上述した通り護り手に阻まれる可能性も高くそうなると火力を満足に出せないまま耐えられて終わる可能性も容易に想像できる。
総じて前準備が面倒な割にはリターンが他の待ち伏せとそう変わらないのでコメントし難い。元が配布の割に強すぎたためここで配布クオリティに落としにきたというところだろうか。こんなんではジェラルトには絶対に勝てない
サンプル
総評
A(かなり強力に。ただし錬成されたタイミングが良くない)
B+(強くなったがやや無難過ぎるか)
B(可能性はあるが枠が厳しい)
B-(決して悪くはないが使いづらい)
先制内臓はやはり強く、重装と言う点を加味してもマルエリが断トツで優秀。
護り手が発動可能ならデメリットなしで速さの先制をしているような物であり、既存の2距離重装とは一線を画した強さを得た。
だがやはり護られ不可の影響は避けきれず長期的な活躍が見込めないのは残念。
エフリオ、ンンは特別インチキな事をしていない、或いはインチキに対抗し辛いのでどうしてもこのような評価に甘んじてしまう。
特にの方は伝承やクリスマス版が結構なインチキをしているためどうしても霞む。それでも両者高速相手に速さ勝負で追いつける追撃不可持ちなので並の追撃不可無効を通されて厳しいキャラ達と比べれば大分使い勝手は良い。
風花雪月組は両者とも何とも言い難いが、ヒューベルトに関しては今後の開拓、新キャラ次第で名サポーターに化ける見込みはあるのでこちらの今後には期待。
歩行なので積めるスキルも多くカスタマイズの幅が広いのはかなり嬉しい。
来月以降の予定と予想
直近錬成待ち
・赤
・青
・緑
・無
・聖杯
・超英雄
・伝承/神階(1月/2月/3月/5月~)
・どこかに割り込む枠
相変わらず風花雪月の級長組の錬成は放置されっぱなし。
ンンも消化されていよいよ彼らより前のガチャ組は全て錬成されたため次辺りで来るだろうが旬を逃しているような気がしないでもない。
そしていよいよ3部最後の伝承神階錬成であるオルティナとリーフの番が来月に迫る(ただしスラシルが2月に控えているため正確な最後ではない)。
いずれも2回攻撃武器、片や遠反持ちでもう片方も再行動スキルと言う点からそこまで強く期待は持てないか。
の錬成は武器が共有されているオルサナも錬成対象になり、更には環境トップ級に登り詰めた実績があるため武器のバフが控えめになるのは避けられない。
とは言えは双刃ではなく女神の三雄がアップデートされるはずなのでこちらの強化次第では再び天神階兼エース枠として回帰する可能性は秘めている。待ち伏せが強い環境になり土俵に関しては整いつつあるのであとは強化内容次第。
また、💀行く!でお馴染み死神騎士の錬成も来月に迫る。
バフが掛かっている相手に強化されるという時代の先を行き過ぎて微妙な武器だったが、バフが多い今の環境ならば強化次第で遂に日の目を浴びる時が来るかもしれない。
配布に5限と同格級のジェラルトが存在する以上少なくともこのレベルに並ぶほどの錬成内容は達成しないといけないためハードルは高いが、ヴァルハルトやフィンなど良好な錬成を貰っている騎馬は多いため逆転の可能性に期待しよう。
地味にキラーが付いているので期待値は高めに見積もっても良いだろう。
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